高級肉の魅力を徹底解説。選び方、おすすめブランド、購入方法まで

特別な食卓を彩る高級肉ですが、具体的にどのようなお肉を指すのでしょうか。

高級肉の基本的な考え方や、普段私たちが口にする一般的なお肉との違いなどについて解説します。

「高級肉」という言葉に、実は法律で定められた明確な定義や、国が統一した基準が存在するわけではありません。

一般的には、生産方法、飼料の質、牛の血統、特定のブランドとしての確立度、希少性、格別な味わいといった様々な要素が総合的に評価されて決定します。
そのうえで、「市場において高い価格で取引される食肉」が高級肉と定義されます。

例えば、特定の地域で長年培われた伝統のもとに育てられたブランド和牛、公的な格付け機関によって肉質等級が高いと評価された牛肉などが、これに該当すると言えるでしょう。

スーパーマーケットなどで手にするお肉と、いわゆる高級肉との間には、主に「品質」と「手間暇」に大きな違いが見られます。

高級肉の多くは栄養バランスに配慮した特別な飼料が与えられたり、牛がストレスを感じにくい環境の中で飼育したり、通常よりも長い期間をかけて肥育されています。

その結果、肉の柔らかさや風味を左右する「サシ（霜降り）」の入り方が美しい、赤身自体の旨味が濃厚、脂の質が口どけ良く上品など、特徴が際立つようになります。

これらが組み合わさることで、口に入れた瞬間に広がる、とろけるような食感や芳醇な香り、そして記憶に残る深い味わいが生まれるのです。

頑張った自分へのご褒美として、あるいは記念日や誕生日といったハレの日の食卓を、より一層華やかで思い出深いものにしたい。
高級な肉はそういった「特別感」を演出するために選ばれることが少なくありません。

また、大切な方への感謝の気持ちや、お祝いの心を形にするためのギフトとしての需要も非常に高い品です。

多くの人々を惹きつける最大の理由は、一度味わうと忘れられないほどの圧倒的な美味しさと、それがもたらす特別な食体験にあると言えるでしょう。

一言で高級肉と言っても、その種類は多岐にわたります。

ここでは、代表的な高級肉の種類とその個性的な特徴、そして多くの方が気になるであろう価格帯について見ていきましょう。

日本の食文化が世界に誇る高級な牛肉の象徴は、「ブランド和牛」をおいて他にないでしょう。

その中でも特に、日本の食文化が世界に誇る「日本三大和牛」神戸牛、松阪牛、近江牛は、それぞれが独自の歴史と厳しい基準を持ち、最高峰の品質を追求しています。

ここでは、和牛の代表格である日本三大和牛についてご紹介しましょう。

神戸牛

兵庫県産の優れた血統を持つ但馬牛（たじまうし）の中から、さらに厳格な品質基準、例えばBMS（牛脂肪交雑基準）No6以上などの条件をクリアしたものだけが名乗ることができます。

人肌で溶けるほど融点の低いサシがきめ細かく上品に入り、とろけるような舌触りと芳醇な甘みが最大の特徴です。

松阪牛

松坂牛は、三重県松阪市を中心とした地域で肥育された黒毛和種の未経産雌牛（子を産んでいないメスの牛）を指します。

特に、兵庫県産の子牛を導入し、900日以上の長期にわたり丹精込めて肥育されたものは「特産松阪牛」として別格の扱いを受け、その希少性と品質の高さが際立っています。

松阪牛の魅力は、豊かな風味と甘い香りを放つ非常に質の高い脂肪です。この脂肪は融点が低いため、口に入れるとすっと溶け、後味もすっきりとしており、すき焼きなどでその真価を存分に発揮します。

近江牛

近江牛は、日本で最も古い歴史を持つブランド牛の一つです。滋賀県の豊かな自然の中で最も長く飼育された黒毛和種で、その歴史は約400年にも及びます。

肉質のきめ細やかさ、サシの入り方の美しさに加え、脂に独特の粘りがあるのが特徴で、これが芳醇な香りと深いコクを生み出します。

これら「日本三大和牛」以外にも、山形県の米沢牛（よねざわぎゅう）、岩手県の前沢牛（まえさわぎゅう）、岐阜県の飛騨牛（ひだぎゅう）、佐賀県の佐賀牛（さがぎゅう）など、日本各地に素晴らしい和牛が数多く存在します。

和牛とは異なる個性で高級肉の世界を彩るのが、海外産の高品質な牛肉です。
代表的な2つの輸入牛をご紹介しましょう。

USDAプライムビーフ（アメリカ産）

アメリカ合衆国農務省（USDA）が定める8段階の品質等級の中で、最上位に格付けされるのが「プライム」です。

主に若い牛から取れ、適度な霜降りと柔らかさ、赤身のしっかりとした旨味が特徴で、ステーキに適しています。
和牛の繊細なサシとは異なり、肉本来の力強い風味を楽しみたい方におすすめです。

このプライムグレードに認定される牛肉は、アメリカ全体の牛肉生産量の中でも10％ほど。
近年は高品質な肉への消費者需要が伸びているためか、プライムグレードの肉の割合も増えつつあります。

オーストラリア産高級牛肉（グレインフェッド長期肥育牛）

オーストラリアは広大な土地で牛を飼育しており、グラスフェッド（牧草肥育）が主流です。
中でも高級な肉として、グレインフェッド（穀物肥育）で長期間丁寧に育てられたものがあります。

これは脂肪がほど良く入り混じった高品質な肉で、主に日本向けに開発された牛肉で、品種ではアンガス種などが代表的です。

赤身が多くヘルシーでありながら、適度な柔らかさと肉の風味を持つものが好まれています。

高級肉を最大限に楽しむために、部位ごとの特徴を理解しておきましょう。

部位によって肉質、サシの入り方、風味、適した調理法が大きく異なります。
以下に代表的な部位の特徴を一覧にしてまとめましたのでぜひ参考にしてください。

これらの部位の特徴を知ることで、自分の好みや調理したい料理に合わせて、最適な高級肉を選ぶことができるでしょう。

一般的に、和牛は輸入牛よりも高価です。
また、同じ牛でもヒレやサーロイン、リブロースといった人気部位や、ミスジ、ザブトンのような希少部位は価格が高くなる傾向にあります。

ギフト用の化粧箱入りなどは、さらに価格が上がることがあります。
選ぶ際は用途に合わせ、価格と質のバランスを考えながら考えるとよいでしょう。

せっかく高級肉を選ぶなら、本当に質が高く満足できる一品を選びたいものです。

ここでは、品質を見極めるための重要なポイントとなる「等級制度」と「サシ（霜降り）」の見方、そして購入時に確認すべき点について詳しく解説します。

日本の牛肉の格付けは、公益社団法人日本食肉格付協会によって行われています。

この格付けは「歩留等級（ぶどまりとうきゅう）」と「肉質等級」の2つの基準を組み合わせてアルファベットと数字で表示されます。

歩留等級（A、B、Cの3段階）

一頭の牛から取れる肉の量の割合を示します。
Aが最も肉が多く取れる（効率が良い）等級で、Cが最も少ない等級です。
これは肉の量に関する評価であり、直接的な味の評価ではありません。

肉質等級（1から5の5段階）

以下の4つの項目を総合的に判断して決定されます。
5が最高等級です。

脂肪交雑（BMSイコールビーフ・マーブリ・スタンダード）

いわゆる「サシ」の入り具合
No1からNo12までの12段階で評価され、No8からNo12が5等級、No5からNo7が4等級となります。

肉の色沢（BCSイコールビーフ・カラー・スタンダード）

肉の色合いと光沢。
鮮やかで明るい赤色が理想とされます。

肉の締まりときめ

肉がよく締まっていて、きめが細かいほど良いとされます。

脂肪の色沢と質（BFSイコールビーフファットスタンダード）

脂肪の色が白またはクリーム色で、光沢があり、質が良いものが高く評価されます。

つまり、よく耳にする「A5ランク」というのは、「歩留等級がA」で「肉質等級が5」という、最高の評価を受けた牛肉であることを意味します。

これらの等級はあくまで品質の一つの目安であり、個人の好みや食べる部位、調理法によって最適な肉は異なります。

例えば赤身の旨味を重視するなら、必ずしもサシがびっしり入ったA5ランクがベストとは限りません。
A3ランクの赤身主体の肉の方が、肉本来の味わいを楽しめることも少なくないのです。

特別な日に贅沢なお肉を堪能したいなら最高級であるA5ランクの肉でステーキ、日常の食卓に少し華を添えたいならA3ランクの赤身のブロックでローストビーフを作るなど、目的に応じた選択が満足度を高めます。

大切なのは「何を求めているか」を明確にしてから選ぶこと。好みや用途に合わせて適切な肉を選ぶことが大切です。

高級和牛の代名詞ともいえる「サシ（霜降り）」。
これは筋肉の間に細かく入った脂肪のことで、肉の柔らかさ、風味、口どけの良さに大きく影響します。

サシは肉質等級の評価ポイントの一つであり、BMS（BeefMarblingStandard）とも呼ばれます。

BMS（ビーフマーブリスタンダード）は、このサシの入り具合をNo1からNo12までの12段階の基準見本と比較して評価します。
Noの数字が大きいほどサシが多く、きめ細かいと評価されます。

評価基準は以下の通りです。

細かさと均一性

脂肪が太く偏っているのではなく、赤身の間に細かく、網の目のように均一に入っているものが良質とされます。

融点の低さ

良い脂肪は融点が低く、口に入れると体温でとろけるような食感を生み出します。
手のひらに乗せただけで脂が溶け出すようなものは、融点が低い証拠です。

色と光沢

脂肪の色は、真っ白に近いか、ややクリーム色がかったものが良いとされ、艶があるものが新鮮です。

実際に店舗やオンラインで高級肉を購入する際には、いくつかの重要なポイントを確認して選びましょう。
以下に重要なポイントをいくつかご紹介します。

肉の色

新鮮で良質な牛肉は、鮮やかな赤色または濃い赤色をしており、ツヤがあるのが特徴です。
時間が経過したり、空気に触れすぎたりすると、黒ずんだり、くすんだ茶色っぽくなったりすることがありますので、色が悪いものを避けておきましょう。

脂肪の色

良質な脂肪は、美しい白または乳白色をしており、適度なツヤがあります。
黄色みがかった脂肪は、牛の年齢や飼料、あるいは鮮度が影響している可能性があり、風味が劣る場合があります。

ドリップ

ドリップが多く出ていると、調理した際にパサついたり、風味が損なわれたりする原因になります。

これらのポイントを念頭に置いて選ぶことで、新鮮でおいしい肉を選べます。

ご日本には、その土地ならではの気候風土と生産者の情熱によって育まれた「和牛ブランド」が存在します。

ここでは、特に知名度が高く、多くの人々から支持されている代表的なブランド牛と、その産地についてご紹介します。

前述の「神戸牛、松阪牛、近江牛」は、国産牛の筆頭格として揺るぎない地位を築いています。

それ以外にも、これらに勝るとも劣らない素晴らしいブランド牛が数多く存在しますので、以下にご紹介しましょう。

米沢牛（よねざわぎゅう）

置賜（おきたま）地方で丹精込めて肥育される黒毛和種です。
特徴は、きめ細かい美しい霜降りと、人肌で溶けるほど融点の低い上質な脂、とろけるような舌触りです。

特に、盆地特有の夏は暑く冬は寒いという厳しい気候風土が、身の引き締まった良質な肉質を育むと言われています。

仙台牛（せんだいぎゅう）

宮城県内で肥育された黒毛和種の中から、日本食肉格付協会の定める肉質等級が最高の「5」に格付けされたものだけが「仙台牛」と呼称されることを許されます（BMSNo8以上）。

厳しい基準をクリアした仙台牛は、鮮やかな赤身と霜降りのバランスが絶妙で、口に入れるととろけるような柔らかさと共に、濃厚な風味が広がります。

飛騨牛（ひだぎゅう）

岐阜県内で14ヶ月以上肥育された黒毛和種で、日本食肉格付協会の枝肉格付で肉質等級3等級以上のものとされていますが、特に5等級や4等級のものが市場では高く評価されています。

特徴は、網目状に入った美しい霜降りと、きめ細かく柔らかな肉質、口の中で広がる芳醇な味わいです。

佐賀牛（さがぎゅう）

JAグループ佐賀管内の肥育農家によって丁寧に育てられた黒毛和種で、肉質等級が「4」以上、かつBMS（牛脂肪交雑基準）がNo7以上という、全国でもトップクラスの厳しい基準をクリアしたものだけが「佐賀牛」として認定されます。

この基準を満たした佐賀牛は、きめ細かく柔らかな肉質と上品な甘みを持つサシが特徴で、けるような食感は多くの人々を魅了しています。

これらのブランド牛は、それぞれが独自の肥育方法や歴史を持ち、その土地ならではの風土が生み出す唯一無二の味わいを楽しむことができます。

もっと詳しい和牛の種類や特徴については、下記記事でご紹介しています。

各ブランド牛は、その土地の気候、水、飼料、そして生産者の技術によって、独自の個性と魅力が育まれます。
日本を代表するブランド牛の特徴と選ばれる理由を以下にご紹介しましょう。

神戸ビーフ

日本だけでなく国際的な知名度も高く、「一度は食べてみたい」と憧れる人が多いブランドです。
特別な日や海外の方へのおもてなしに選ばれやすい有名ブランドと言えます。

松阪牛

芸術品と称される美しい霜降りと、とろけるような食感は、すき焼きなど和食の主役に最適です。
贈答品としての人気も非常に高いブランドです。

近江牛

歴史と伝統があり、肉質のきめ細かさと芳醇な香りは、近江牛ならではと称されます。
比較的あっさりとした脂で、量を食べやすいという声もあるブランド和牛です。

米沢牛

寒暖差のある気候が育む上質な脂は、融点が低く口どけが良いのが特長です。
ステーキやすき焼きでその真価を発揮します。

コストパフォーマンスを考えるならA5ランクでなくても、A4ランクや、上記以外の地域の銘柄牛の中にも、非常に高品質で美味しいものがたくさんあります。

日本各地に存在するブランド牛の価格帯は、ブランドの知名度、希少性、部位、格付け（A5、A4など）、そして季節や市場の状況によって大きく変動します。

一般的には日本三大和牛（神戸牛、松阪牛、近江牛）や、仙台牛、米沢牛といった全国的に名の知られたブランド牛、特にその中でも最高ランクに格付けされたものは高価になる傾向があります。

以下に、価格帯の目安と入手方法をご紹介します。

A4ランクやモモ肉などは、上記よりも手頃な価格で手に入ります。

地域の特産品を取り扱っているめいぶつチョイスでは、日本各地で育てられたブランド肉も取り扱っています。大切な方への贈り物として、ご自分へのご褒美として、極上のブランド牛を購入してはいかがでしょうか。

高級肉は様々な方法で入手できます。

それぞれの購入方法にはメリットとデメリットがありますので、ご自身の目的やライフスタイルに合わせて選びましょう。

街の精肉専門店や百貨店の食品フロアは、昔からスタンダードな購入方法です。

以下にメリット、デメリットをご紹介します。

これらのことを加味すると、専門店や百貨店での購入は

「専門家と相談しながら、実際に目で見て納得のいく肉を選びたい」
「急な来客や贈答用にすぐに手に入れたい」

という方におすすめな購入方法です。

近年、高級肉の購入方法として急速に普及しているのがオンライン通販サイトです。

種類も多くお店に出向く手間もないため、インターネットになれた世代であればオンラインで購入するのも有効な手段と言えます。

以下にメリット、デメリットをご紹介します。

これらのことを加味すると、オンライン通販での購入は

「じっくり比較検討して、自分の好みにぴったりの肉を選びたい」
「近くに専門店がない」
「珍しい部位やブランド牛を試してみたい」

という方におすすめです。

高級肉は高価な買い物になるため、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。
以下のポイントを参考にしましょう。

特定商取引法に基づく表示

オンラインショップの場合、販売業者の名称、住所、電話番号、代表者名などがきちんと明記されているかを確認（法律で義務付けられています）

問い合わせへの対応

商品や配送に関する問い合わせに対して、迅速かつ丁寧に対応してくれるか

品質管理体制

特にオンライン通販の場合、適切な温度管理（冷凍、冷蔵）で配送されるか、梱包は丁寧かなど

返品・交換ポリシー

万が一、商品に問題があった場合の返品や交換に関する規定が明確であるか

これらの点を総合的にチェックし、安心して購入できる販売店を選びましょう。

お世話になった方への心からの感謝のしるしや、結婚、出産、昇進といった人生の節目における特別なお祝いには、高級肉が大変喜ばれます。

ここでは、ギフトとして高級肉を選ぶ際の重要なポイントや、人気のおすすめ商品について具体的にご紹介します。

高級肉がギフトとして多くの人々に選ばれ、喜ばれるのには、いくつかの明確な理由があります。

以下に理由をご紹介します。

このように、高級肉は美味しさだけでなく、贈る側の感謝やお祝いの気持ちを効果的に伝えられる素晴らしいギフトアイテムです。

ギフトとして高級肉を選ぶ際には、相手の好みや家族構成、調理のしやすさなどを考慮することが大切です。

人気の部位

華やかな肉の代表格は「ステーキ肉」です。
ステーキ用（サーロイン、ヒレ、リブロース）は見た目も美しく、特別な日のディナーに最適。調理も比較的簡単で、ハレの日の食事として好まれています。

もっと使いやすいものを、と思った場合は「すき焼き、しゃぶしゃぶ用（肩ロース、リブロース、モモ）」がおすすめ。
家族みんなで楽しめる定番の肉であり、薄切りなので高齢の方にも食べやすいというメリットもあります。

もう少し厚めのお肉がいいときは、「焼肉用（カルビ、ロース、希少部位の盛り合わせ）」が良いでしょう。
様々な部位を少しずつ楽しめるセットはお得感もあって喜ばれますし、バーベキューやお祝いの席を盛り上げてくれます。

パッケージ・包装

最も格式高いパッケージは「化粧箱入り」です。
高級感を演出し、贈答品としての体裁を整えられます。

木箱入りなどは特に見栄えがするので、目上の方への贈り物としておすすめです。
また、部位ごとや少量ずつ個包装されているものは、保存しやすく、必要な分だけ使えるので便利です。

購入する際は、お中元やお歳暮、内祝いなど、用途に合わせたのし紙を付けてもらえるか確認しましょう。
感謝の気持ちを添えるメッセージカードを付けられるサービスも喜ばれます。

相手への配慮

家族構成はギフト選びで大切な要素です。
一人暮らしの方には少量で上質なものを、ファミリーにはみんなで楽しめる量や種類のものを選びましょう。

あまり料理をしない方には、焼くだけで美味しいステーキや、解凍してすぐに使えるスライス肉などがおすすめです。

また、肉のギフトは冷凍のものも多めです。相手の冷凍庫のスペースも考慮すると、なお良いでしょう。
これらの点を踏まえ、相手に心から喜んでもらえるギフトを選択してください。

具体的な高級肉ギフトセットとしては、贈る相手の好みやシーンに合わせて様々なバリエーションが考えられます。

通販サイトでは以下のようなタイプのギフトセットを取り扱っています。

丹精込めて育てられた高級肉を手に入れたなら、その素材本来の美味しさを最大限に引き出して味わいたいものです。

ここでは、代表的な部位ごとのおすすめの調理法や、購入した高級肉を最高の状態でいただくための保存方法と解凍のコツについて、詳しくご紹介します。

高級肉は、その部位の特性に合った調理法を選ぶことで、格段に美味しくなります。
以下に肉の部位別の調理方法をご紹介します。

ステーキ（サーロイン、リブロース、ヒレ、ランプ、など）

高級肉を使うことが多いステーキは、シンプルな味付け（塩胡椒、わさび醤油、岩塩など）で、肉本来の味を堪能するのがおすすめです。

ステーキを美味しく焼くコツは以下の通りです。

1.焼く前に常温に戻す

冷蔵庫から出してすぐ焼くと、中まで火が通りにくく、表面だけ焦げてしまうことがあります。厚みにもよりますが、焼く30分～1時間前には冷蔵庫から出し、室温に戻しておきましょう。

2.塩胡椒は焼く直前に

早めに塩を振ると肉汁が出てしまうことがあります。焼く直前に、やや高い位置から均一に振るのがコツです。

3.強火で表面を焼き固める

フライパンを十分に熱し、牛脂（なければサラダ油）をひいて、強火で片面を1～2分焼き、美味しそうな焼き色をつけます。これで旨味を閉じ込めます。

4.裏返して火力を調整

裏返したら中火～弱火に落とし、好みの焼き加減になるまでじっくり火を通します。厚みのある肉は、蓋をして蒸し焼きにするか、オーブンを活用するのも良いでしょう。

5.休ませる

焼きあがったらすぐに切らず、アルミホイルで包んで5～10分ほど休ませます。こうすることで肉汁が全体に行き渡り、ジューシーに仕上がります。

すき焼き・しゃぶしゃぶ（肩ロース、リブロース、モモなどの薄切り肉）

薄切り肉は火が通りやすいので、食べる直前に一枚ずつ調理するのが理想です。
以下にすき焼きとしゃぶしゃぶ、それぞれのポイントをご紹介します。

すき焼きの場合

割下で煮る関東風、砂糖と醤油で肉を焼いてから野菜を加える関西風など、地域や家庭によって調理法が異なります。
いずれの場合も、肉を加熱しすぎないのが美味しく食べるコツです。

サシの入った高級肉は、火を通しすぎると硬くなったり、脂が溶け出しすぎたりしますので、さっと火を通し、肉の色が変わる程度でいただくのがおすすめです。

しゃぶしゃぶの場合

昆布だしなどでシンプルに肉の味を楽しみます。
沸騰させすぎないお湯（80～90℃程度）で、肉を数回くぐらせる程度でOK。ポン酢やごまだれでいただきます。

焼肉（カルビ、ロース、ハラミ、タン、ホルモン、各種希少部位）

焼肉はお肉を焼くだけのシンプルな楽しみ方です。
焼き方のポイントは、網や鉄板をしっかり熱してから肉を乗せること。

薄切りの肉は片面をさっと焼き、厚切りの肉はじっくりと火を通します。
タレに漬け込んである肉は焦げ付きやすいので、火加減に注意しましょう。

一般的には、タン塩など塩味の淡白なものから始め、徐々にタレ味の濃厚なものやホルモン系へと進むと、それぞれの味をしっかり楽しめると言われています。

また、様々な部位を少しずつ味わえるのも焼肉の醍醐味です。
タレだけでなく、塩やレモン、わさびなどでシンプルに味わうのもおすすめです。

ローストビーフ（モモ、ランプなど赤身のブロック肉）

調理のポイントは、低温でじっくり火を通すこと。
低温調理することでしっとりジューシーに仕上がります。
オーブンを使う作り方のほか、炊飯器やフライパンでも作れます。

焼きあがった後は、アルミホイルで包んで休ませることで、肉汁を落ち着かせ中まで程よく火を通すことができます。

ソースも手作りするとより本格的ですが、市販のローストビーフソースや、シンプルに塩胡椒で楽しんでも美味しくいただけます。

ホースラディッシュ（西洋わさび）などでアクセントをつけるのもおすすめです。

購入した高級肉をすぐに食べない場合や、一度に食べきれない場合は、品質をできるだけ損なわないように適切に保存しましょう。

調理前には正しく解凍することが非常に重要です。

冷蔵保存する場合

購入後すぐに調理しないのであれば、まず肉の表面の水分をキッチンペーパーなどで軽く拭き取り、空気にできるだけ触れないように一枚ずつラップでぴったりと包みます。

さらに保存用の密閉袋や容器に入れて、冷蔵庫の中でも温度が低く安定しているチルド室やパーシャル室で保存するのが理想です。

ただし、冷蔵保存の場合でも、スライス肉なら1日から2日、ブロック肉でも2日から3日以内には消費するように心がけましょう。
パッケージに表示されている消費期限は必ず守ってください。

冷凍保存する場合

より長期間保存したい場合は冷凍保存がおすすめです。
1回の調理で使用する分量ずつに小分けにし、空気をしっかりと抜きながらラップで包みます。

さらに、冷凍用の保存袋に入れ、できるだけ急速に冷凍できる金属製のトレイなどに乗せて冷凍庫に入れると、品質の劣化を最小限に抑えられます。適切に冷凍すれば1ヶ月程度は美味しくいただけます。

ただ、家庭用の冷凍庫は開閉による温度変化が大きいため、風味の劣化や冷凍焼け（乾燥して変色し、味が落ちること）を防ぐためにも、なるべく早めに（できれば2週間から3週間以内に）食べきるのがおすすめです。

解凍する際のポイント

冷凍した高級肉を調理する際は、冷蔵庫内での自然解凍させましょう。
通常、塊の大きさにもよりますが半日から1日程度で解凍できます。

時間はかかりますが肉の温度変化が緩やかであるため、ドリップ（旨味成分を含む肉汁）の流出を最小限に抑え、風味や食感を損ないにくいのが大きなメリットです。

調理する予定の半日から1日前に、冷凍庫から冷蔵庫に移しておきましょう。
もし急いで解凍したい場合は、氷水解凍という方法もあります。

冷凍肉をビニール袋などに入れて空気を抜き、口をしっかりと閉じてから、氷水を入れたボウルなどに完全に浸して解凍します。
冷蔵庫での解凍よりも早く、比較的ドリップも出にくい方法です。

一方で、電子レンジの解凍機能の使用や室温での自然解凍は、加熱ムラができて一部だけ火が通ってしまったり、ドリップが大量に出てしまったりするため、おすすめできません。
雑菌が繁殖するリスクもあるため、高級肉の解凍には避けておきましょう。

高級肉の購入や取り扱いに関して、質問とその回答をQ＆A形式でまとめました。
ギフト選びやご家庭での調理の際のご参考にどうぞ。

高級肉の保存期間は、冷蔵保存か冷凍保存か、また肉の状態（ブロックかスライスかなど）によって異なります。

冷蔵保存の場合

一般的にスライスされたお肉や挽肉は、空気に触れる面積が大きいため傷みやすく、購入日を含めて1日から2日程度が美味しく食べられる目安です。

ブロック状のお肉であれば、表面積が相対的に小さいため、2日から3日程度は保存可能です。

ただし、これらはあくまで一般的な目安であり、最も重要なのは商品パッケージに記載されている消費期限です。

消費期限は、定められた方法で保存した場合に、安全に食べられる期限を示していますので、これを必ず確認し、期限内に食べきるようにしてください。

冷凍保存の場合

適切に処理して冷凍すれば、冷蔵保存よりも長期間品質を保つことができます。
一般的には、1ヶ月程度は美味しくいただけると言われています。

ただ、家庭用の冷凍庫は開閉が多く、庫内の温度が変動しやすいため、長期間保存すると徐々に乾燥が進む可能性も。
特に薄切り肉は「冷凍焼け」を起こし、風味が損なわれたり食感が悪くなったりすることも考えられます。

どのような形状のお肉でも、できれば2,3週間から1ヶ月以内を目安に食べきることをおすすめします。

高級肉を選ぶ際、「冷凍」で販売されているものと「冷蔵（チルド）」で販売されているものがありますが、それぞれに特徴があります。

冷蔵肉（チルド肉）

一度も凍結されていない状態で流通、販売されるお肉のことです。
そのため、解凍のプロセスを経る必要がなく、肉本来の細胞組織がダメージを受けていないため、風味やジューシーさ、柔らかな食感を最も良い状態で楽しむことができます。

購入後すぐに調理して食べる場合には、冷蔵肉が最もおすすめです。

冷凍肉

冷凍肉の最大のメリットは保存期間が長いことです。

ただ、解凍方法によってはドリップ（肉汁）が流れ出てしまい、旨味や風味が損なわれたり、食感が硬くなったりする可能性があります。

最近では食品の細胞破壊を最小限に抑える「急速冷凍技術」を用いて凍結された高品質な冷凍肉も増えており、これらは解凍後の品質劣化が比較的少ない傾向にあります。

ギフトとして高級肉を贈る場合には、相手の方がすぐに食べられるかどうかわからないこともありますので、日持ちのする冷凍品がおすすめです。
相手の都合の良いタイミングで調理してもらえるというメリットがあります。

高級肉をギフトとして贈る際には、相手に心から喜んでもらうために、いくつか注意しておきたいポイントがあります。

リサーチ

まず、可能であれば相手の好みや家族構成を事前にリサーチしておきましょう。
例えば、ステーキが好きなのか、すき焼きやしゃぶしゃぶを好むのか、焼肉でワイワイ楽しむのが好きかなど、食べ方の好みを知っておくと部位選びの参考になります。

また、家族の人数や年齢層（小さなお子様がいるか、ご年配の方がいるかなど）も考慮したうえで、適切な量や肉質（柔らかさなど）を選ぶと、より喜ばれるでしょう。

アレルギーの有無

念のためではありますが、アレルギーの有無を確認しておくと安心です。
牛肉アレルギーはそれほど多くないと考えられますが、万が一のことを考えておくに越したことはありません。

スケジュール確認

高級肉は生鮮食品ですので、相手の方が確実に受け取れる日時を確認してから発送の手配をしましょう。

宗教上の理由への配慮

贈る方が信仰している宗教によっては、牛や豚の肉を口にできない場合があります。
事前に相手の食の禁忌や信仰している文化、宗教観などを確認しておきましょう。

多様な食の選択への配慮

相手が動物性食品を摂取しないライフスタイルの場合は、肉の贈り物ができません。
健康上の理由や倫理観から肉食を避ける方もいますので、事前に食の嗜好を確認してから贈り物を決めましょう。

熨斗の設定

お祝いやお礼など、贈る目的に合わせて熨斗（のし）の種類や表書きを正しく選ぶことも、日本のギフトマナーとして大切です。

例えば、結婚祝いなら結び切りの水引、出産祝いや一般的なお祝いなら蝶結びの水引を選びます。
表書き（「御祝」「御礼」など）や名入れについても、不明な点があれば販売店のスタッフに相談するのが最も確実です。

これらの点に細やかに注意を払うことで、あなたの温かい気持ちがより一層伝わる、素敵な高級肉ギフトを選ぶことができるでしょう。

めいぶつチョイスでも贈り物に最適な和牛や高級なお肉、熨斗に対応したお肉などを取り扱っています。ぜひご覧ください。