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牛タンブロックの選び方は?下処理やさばき方、切り方なども紹介

アメリカ産 皮むき牛タン 780g

焼肉の人気食材として知られる牛タンブロックは、部位によって異なる食感と旨みを楽しめるのが魅力です。厚切りでジューシーに焼いたり、薄くスライスしてしゃぶしゃぶにしたりと、さまざまな調理法で味わえます。

今回は、おいしい牛タンブロックの選び方や下処理方法、用途別のカット方法などについて、ミートスペシャリストの沼本憲明さんにお聞きしました。ご家庭で牛タンをおいしく調理したい方は、ぜひ参考にしてください。

監修

沼本憲明

沼本憲明
ミートスペシャリスト/株式会社ミコー食品 代表取締役

15歳で肉の道に進み、肉の基本的な知識やさばき方を習得。食肉専門学校を卒業後、精肉専門店で店長兼バイヤーを務めたのち、市場での仕入れや目利きの経験を積む。その後、海外の大手スーパーや百貨店で精肉テナントの立ち上げに携わり、海外進出を開始。筋繊維を傷つけずに筋膜だけを取り除き、肉の旨みを極限まで引き出す独自のカット技術「沼本カット」を考案し、和牛の魅力を国内外に広める活動を続けている。
株式会社ミコー食品

牛タンブロックとは?どこで購入できる?

アメリカ産牛タンブロック 断面

牛タンブロックとは、牛の舌を丸ごと1本、または大きな塊の状態でカットしたものを指します。

牛タンには「タン元」「タン中」「タン先」「タン下」の4つの部位がありますが、輸入と国産でカット規格が異なるため、「タン下」が含まれていないことも少なくありません。そのため、購入前にどの部位が入っているかを確認すると安心です。

牛タンブロックは、一般的なスーパーではあまり見かけませんが、業務用スーパーや精肉専門店、通販サイトなどで購入できます。また、近所のお肉屋さんでも、予約すれば取り寄せてもらえる場合もあります。気になった方は、ぜひ問い合わせてみてください。

牛タンブロックの部位ごとの味わい・特徴

牛タンブロックの部位

牛タンには、「タン元」「タン中」「タン先」「タン下」の4つの部位があり、それぞれで食感や味わい、適した調理法が異なります。

各部位の特徴をまとめた表は以下のとおりです。

牛タンの部位と特徴

部位 特徴・味わい 食感 適した料理
タン元 舌の付け根。脂がたっぷりのっており、ジューシーでとろけるような味わい。希少部位で「特上タン」として扱われることも とてもやわらかい 厚切り焼肉、ステーキ、塩焼き
タン中 舌の中央。脂と赤身のバランスがよく、あっさりとした味わい。一般的な牛タンのイメージ 適度な弾力・やわらかめ 薄切り焼肉、しゃぶしゃぶ、ごまだれでの冷しゃぶ風
タン先 舌の先端。筋肉質で脂が少なく、引き締まった肉質。しっかりとした噛みごたえがある 歯ごたえが強く硬め 煮込み料理(タンシチュー、タンカレーなど)
タン下 舌の裏側。筋や血管が多く硬めだが、旨みが凝縮されている。下処理が必要 非常に硬い、コリコリ系 煮込み料理、ミンチ、薄切りでしっかり焼いて塩こしょう

おいしい牛タンブロックの選び方

黒い皿に乗せられた牛タンブロック

牛タンブロックは、家庭で扱う機会が少ないため、「どれを選べば良いかわからない」と迷う方も多いかもしれません。ですが、おいしい牛タンを見分けるには、3つのポイントを押さえるだけで大丈夫です。

なお、市場に流通している牛タンの多くはアメリカやオーストラリアなどの輸入牛タンですが、脂の甘みやとろけるような味わいを求めるなら、和牛のタンもおすすめ。ただし流通量が少なく、なかなか出会えないのが現状です。

以下では、おいしい牛タンブロックを選ぶための3つのチェックポイントをご紹介します。

タン元のサシ(霜降り)が見えるものを選ぶ

牛タンの中でも「タン元」は特に脂がのった部位で、おいしさを見極める大事なポイントになります。赤身の中に脂肪が網の目のように細かく入った状態を「サシ(霜降り)」と呼び、このサシが細かく均一に入っているほど、焼いたときにやわらかくジューシーな味わいになります。

また、タン元の見た目にも注目してください。ピンク色で鮮やかな色合いをしているものは新鮮な証拠です。

ドリップが出ていないものを選ぶ

牛タンブロックは多くの場合、真空パックで販売されています。その際にチェックしたいのが、ドリップ(肉汁)の量です。ドリップが多いと、すでに肉の旨みや水分が抜けてしまっている可能性があり、風味や食感が落ちる原因になります。

できるだけドリップが少なく、肉にハリがあり、指で軽く押すと弾力を感じるようなものを選ぶのがおすすめです。

お肉専門店など信頼性のあるお店で選ぶ

品質の良い牛タンブロックを手に入れるには、購入するお店選びも大切なポイントです。特に牛タンは内臓に近い性質を持つ部位であるため、鮮度管理がしっかりしているお肉専門店や、精肉加工に慣れている業者から購入するのが安心です。

最近では、産地直送の通販サイトでも質の高い牛タンをお取り寄せできます。業務スーパーなどでも手軽に買えますが、より確かな品質を求めるなら専門店を選ぶことをおすすめします。

牛タンブロックの下処理方法

牛タンブロックをおいしく調理するためには、購入後の下処理がとても重要です。特に余分な血やドリップを取り除き、適切な保存をすることで、臭みを抑え、食感や風味を引き出すことができます。

ここでは、ご家庭でもできるシンプルな下処理の手順をご紹介します。

1.キッチンペーパーで余分な血を拭き取る

通常、真空状態で販売されている牛タンブロックには、表面に赤い液体(ドリップ)や血が残っている場合があります。まずは清潔なキッチンペーパーで表面を軽く押さえ、余分な水分や血を拭き取ることで、臭みを抑えられます。

2.牛タンブロックをさばく

牛タンブロックは、使いやすいように切り分けておくと便利です。料理に応じた厚みでスライスすると、後の調理がスムーズになります。
詳しいさばき方は後述するので、ぜひ参考にしてください。

3.できるだけ空気を抜いて保存する

すぐに使わない場合は、ジップロックなどに入れて空気をしっかり抜き、冷凍保存してください。冷凍すれば、約2週間~1ヵ月程度はおいしさを保てます。小分けにして保存すると、使いたい分だけ解凍できて便利です。

なお、冷凍した牛タンを調理する際は、調理をする少し前に流水解凍するのがおすすめです。袋に入れたまま流水をあてることで、約20〜30分で解凍できます。

牛タンブロックのさばき方

牛タン

牛タンブロックは、部位によって筋の入り方や脂の量が異なるため、さばき方にもコツがあります。正しく切り分けることで、それぞれの部位のおいしさを最大限に引き出すことができます。

まずは、カットしていく前に、以下のような手順でさばいていきます。

牛タンブロックのさばき方


  • タン先の先端を少し切り落とす。ここは筋が多く硬いため、食用には向かないことが多い部分。
  • タン先からタン元にかけて、上下の皮を剥いでいく。皮は非常に硬く、包丁を寝かせながら丁寧に少しずつはがすのがポイント。
  • 次に、牛タンを横に倒して側面を上にし、側面に残っている皮や筋膜も同様にはぎ取る。
  • 血管の位置を目印に、タン下の部分を切り離す。
  • 残ったブロックを3等分に柵でカットする。

切り分けたあとは、タン元の部分からスライスして、その日使う分だけ残し、残りは冷凍保存するのがおすすめです。特にタン元は脂がのっていてやわらかいため、厚切りで焼くととてもおいしくいただけます。

なお、牛タンはブロックのまま冷凍保存することも可能ですが、解凍に時間がかかるうえ、ドリップが出やすくなってしまうデメリットがあります。沼本さんによれば、あらかじめスライスしてから冷凍する方が、解凍もしやすく、旨みも損なわれにくいとのこと。使う分だけ取り出せるので、調理の手間も減り、保存にも適しています。

牛タンの切り方

続いては、用途別の牛タンの切り方をご紹介します。どの料理にどの部位が向いているのかを知っておくと、牛タンをさらにおいしく楽しめます。

焼肉用

焼肉用に厚切りにするなら、脂がしっかりのったタン元が最適です。ジューシーでやわらかく、焼いてもとろけるような食感が楽しめます。厚さは5mm~1cm程度が目安で、片面に切り込みを入れると火が通りやすくなり、食べやすさもアップします。

一方、薄切りにする場合はタン中がおすすめです。赤身と脂のバランスが良く、あっさりとした味わいで焼肉にぴったりです。スライスの厚さは2~5mm程度がおすすめ。

しゃぶしゃぶ用

しゃぶしゃぶで楽しむなら、やわらかい部位であるタン元やタン中が向いています。薄くスライスすることで、さっと火を通すだけでとろけるような食感が味わえます。

スライスしやすくするには、牛タンを半解凍の状態にしておくのがコツです。この状態なら、1~2mmほどの薄さで均一に切ることができます。ポン酢やごまだれなど、好みのタレと合わせて楽しんでみてください。

煮込み用

煮込み料理に使う場合は、筋が多くしっかりした肉質のタン先やタン下が適しています。肉質は硬めですが、じっくり煮込むことでやわらかくなり、濃厚な旨みが引き出されます。

カットする際は、煮崩れを防ぐために少し大きめのブロック状に切るのがポイントです。タンシチューやカレー、ポトフなどの煮込み料理にぴったりの部位です。

牛タンの焼き方

網で焼かれている牛タン

切り分けた牛タンは、シンプルな調理でもしっかりおいしく仕上がります。特にフライパンを使った焼き方なら、ご家庭でも手軽に本格的な味わいが楽しめます。

フライパンを使った基本の焼き方は以下のとおりです。

1. フライパンに牛タンを並べる

まずフライパンを中火で温め、小さじ1程度のオリーブオイルをひきます。オイルが温まったら、スライスした牛タンを重ならないように並べていきます。

2. 片面を中火で約1分焼く

牛タンは中火で片面を約1分焼き、しっかりと焼き色がつくまで加熱します。焼いている間に水分が出てきた場合は、キッチンペーパーで軽く拭き取りながら焼くと、牛タンの表面が香ばしく仕上がります。

なお、火力は弱すぎると水分が出て蒸し焼き状態になり、食感が悪くなるため、中火をキープするのがポイントです。

3. 裏返してもう片面を焼く

片面にしっかり焼き色がついたら、牛タンを裏返して同様に焼きます。中火を保ったまま、焼きすぎないように注意してください。厚切りの場合は、焼き時間を少し長めにして、内部までしっかり火を通すのがコツです。

牛タンブロックをさばいて、自宅で“本格料理”を楽しもう

牛タンブロックは、部位ごとに異なる味わいや食感が楽しめる魅力的な食材です。一見ハードルが高そうに見えますが、選び方や下処理、さばき方、切り方のポイントを押さえれば、家庭でも十分に本格的な牛タン料理が味わえます。

めいぶつチョイスでは、国産牛タンの厚切りカットや希少部位など、こだわりの品をご用意。また、おいしい焼き方やアレンジレシピをセットにした商品もございますので、初めての方でも安心して調理していただけます。ぜひご家庭で本格的な味わいをご堪能ください。

「紡ぐめいぶつ」は、日本の各地で丁寧に作り上げられた品々と、その想いに共感する読者の感性を、文章で結びつける読みものです。
地域には、多くの方々との出会いを待っている特別な品々があります。作り手のこだわりや想いは、時に言葉では表現しきれないほど繊細で深いもの。
私たちは、そんな「伝えたい」と「知りたい」をつなぐ細い糸となって、品物が持つオリジナルの物語に寄り添いながら、新しい出会いの機会を紡いでいきます。