しらすの旬は春から秋ごろが一般的

しらすとは、カタクチイワシやマイワシ、ウルメイワシなどの稚魚のこと。
一般的に、体長1~2cm程度で白く透き通っている稚魚をしらすと呼びます。
しらすの漁獲は春から秋にかけて行われるのが一般的で、旬は3~10月頃です。
ただし、魚の種類によって産卵時期が異なるため、産地によって旬にばらつきがあります。
釜揚げや天日干しなどの加工がされたしらすは一年を通して食べることができますが、生しらすは水揚げから1~2日程度で鮮度が落ちてしまうため、楽しめる時期が限られています。
おいしい生しらすを味わうためには、産地ごとの旬を押さえることが大切です。
しらすの産地ごとの旬は?
しらすは、産地ごとに漁獲時期や旬が異なります。ここでは、代表的な産地である茨城県、神奈川県、静岡県、愛知県、兵庫県、和歌山県について、しらすの旬や味わいの特徴を見ていきます。
茨城県のしらす
旬:4~6月、8~10月
茨城県では、主にカタクチイワシやマイワシのしらすがとれます。
漁獲時期は4~11月で、旬は4~6月と8~10月です。
主要な漁場は北茨城市、日立市、大洗町、鹿嶋市などで、県内各地でしらすが水揚げされています。
しらすの鮮度はすぐに落ちてしまうため、以前は水揚げする漁港の近くにいないと新鮮なしらすを味わうのは難しいとされていました。
しかし、茨城県水産試験場が開発した鮮度管理技術を導入したり、漁獲後の船上処理から冷凍までの工程をスピーディーに行ったりすることで、長く鮮度を保てるようになりました。
新鮮な生しらすはぷりぷりとした食感が特徴で、しらす丼として味わうのが人気です。
神奈川県のしらす
旬:4~5月
神奈川県のしらすは、カタクチイワシやマイワシ、ウルメイワシが中心ですが、近年ではカタクチイワシの割合が増えています。
漁獲時期は4~12月で、4~5月に旬を迎えます。
春にはぷりぷりとした食感の春しらす、秋には脂がのった秋しらすと、季節ごとに異なる味わいが魅力です。
相模湾の漁場は沿岸に近く、水揚げまでの時間が短いため、非常に鮮度の良いしらすが出回ります。
さらに、神奈川県ではしらすの漁獲から加工、直売までを一貫して行う漁業者が多く、鮮度の高さとおいしさが高く評価されています。
静岡県のしらす
旬:6~9月
静岡県は、全国で第3位のしらす漁獲量を誇り、質の高いしらすが多くの人に親しまれています。
しらすになる主な魚はカタクチイワシです。
主な漁場である遠州灘や駿河湾には、周囲の山々からの栄養豊富な水が注ぎ込み、さらに駿河湾の深海からは栄養たっぷりの海水が流れ込んでいます。
この栄養豊富な海で、しらすがしっかりと育つのです。
漁獲時期は3月から翌年1月まで続き、水温が高くしらすのエサとなるプランクトンが増える6~9月が旬になります。
愛知県のしらす
旬:6~8月
愛知県は、全国第2位のしらす漁獲量を誇り、カタクチイワシのしらすが主流です。
漁獲時期は4~11月で、旬の6~8月には栄養豊富なしらすを味わうことができます。
主な漁場は南知多町の篠島、日間賀島、師崎などで、中でも篠島は「しらす日本一の島」として有名です。
水揚げされたしらすは、生しらすとして食べられるほか、新鮮なうちに釜揚げやちりめんじゃこに加工されて楽しまれています。
また、愛知県の漁業者は、しらすの資源を守るために休漁日や操業時間の管理を行い、持続可能な漁業を続けています。
この取り組みによって、質の高いしらすを安定して楽しむことができるのです。
兵庫県のしらす
旬:4~5月、9~11月
兵庫県は、全国でしらすの漁獲量が最も多く、特に淡路島でカタクチイワシのしらすが多くとれます。
明石海峡は潮の流れが速く、栄養が豊富なため、しらすがよく育つ環境です。
漁獲時期は4月下旬~11月末で、4~5月と9~11月に旬を迎えます。
水揚げされたしらすは、熟練の職人によって新鮮なものが選ばれ、加工場に運ばれます。
加工場で殺菌処理をした後、マイナス40度で急速冷凍することで、新鮮な生しらすが出来上がるのです。
和歌山県のしらす
旬:3~5月、9~10月
和歌山県では、カタクチイワシやマイワシ、ウルメイワシのしらすがとれます。
漁獲時期は3~10月で、旬は3~5月と9~10月です。
ミネラル豊富な和歌浦湾でとれるしらすは、釜揚げにした際の鮮やかな白さが特徴。
漁港に近い加工所で水揚げ後すぐに釜茹でされるため、新鮮な味わいを楽しめます。
特に人気の食べ方は、釜揚げしらすを温かいご飯にのせて食べるしらす丼です。
ふんわりとした食感と豊かな風味が、地元でも多くの人に愛されています。
しらすの食べ方は大きく3種類
しらすにはいくつかの食べ方がありますが、代表的な食べ方は「生しらす」「釜揚げしらす」「ちりめんじゃこ」の3種類です。
それぞれに異なる風味や食感があるので、お好きな食べ方を選んでみてください。
生しらす

生しらすは、その名のとおり新鮮なしらすを生で味わう食べ方です。
新鮮な状態でいただくことで、しらすの甘みやぷりっとした食感が楽しめます。
ただし、水分が多いため非常に傷みやすく、とれたその日のうちに食べるのが理想的です。
近年では冷凍技術が進歩したことで、鮮度を保ちながら長期保存が可能となり、お取り寄せでも楽しめるようになりました。
釜揚げしらす

釜揚げしらすは、とれたてのしらすを大きな釜でさっと茹でたものです。
火を通すことで水分が抜け、やや硬めの食感になりますが、しらすの自然な甘さや風味が残り、ふわふわとした食感が楽しめます。
また、火を通しているため日持ちがするのも特徴です。
ご飯に乗せて釜揚げしらす丼にしたり、和え物に使ったりと、さまざまな料理で楽しまれています。
ちりめんじゃこ

ちりめんじゃこは、釜揚げしらすを天日干しや機械でさらに乾燥したもので、しらすの旨みがぎゅっと凝縮されています。
カリッとした食感と塩気が絶妙で、ご飯のお供やふりかけのほか、サラダのトッピングとしても楽しまれています。
また、カルシウムが豊富で栄養価が高いのもうれしいポイントです。
産地ごとの旬を覚えて新鮮なしらすを味わおう!
しらすは一般的に3~10月頃に出回りますが、産地によって少しずつ旬が異なります。
産地の旬を知って、その時期に新鮮なしらすを味わってみてください。
最近では冷凍技術の進歩により、生しらすや釜揚げしらすも冷凍でお取り寄せが可能になりました。
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