透明感のあるクセのない味わい
北海道・サロマ湖に降る雪のような白い牡蠣
わたゆき牡蠣
小ぶりの身は”サロマ湖の
きれいな味”がする
サロマ湖は冬季の水温が約マイナス15度まで下がります。湖面が凍るほどの寒さの中で養殖される牡蠣は、身が引き締まり、小ぶりに育ちます。一口でほおばれば、身にギュッと詰まったうま味がパンッと弾け、かすかな甘みをともなう余韻が感じられます。
1時間に約18リットルもの水を体内に取り込む牡蠣は、養殖地の水で味が決まると言っても過言ではありません。リピーターから「透明感がある」「クセがない」と支持されるわたゆき牡蠣は、雪と氷に閉ざされた美しいサロマ湖を彷彿とさせる、まさに「きれいな味」なのです。
「わたゆき牡蠣」の名の由来
北海道ではクリスマスツリーの上に積もるような、ふわふわとしたわたのような雪が降ります。あいば漁業は、北海道の雪のように色白な牡蠣。そして凍った美しいサロマ湖などからイメージを膨らませ、「わたゆき牡蠣」と名付けました。
届いたらすぐに調理できるむき身
むき身は殻をむく手間が省けるため、届いたらすぐに食べられます。忙しい平日の夕食作りでも、手軽に調理できる点が最大の魅力です。
サロマ湖の自然環境、牡蠣漁の歴史
北海道北東部、オホーツク海に面したサロマ湖は、日本で3番目に大きな湖です。
オホーツク海を隔てている約20kmの岸は堆積した土砂によるものです。1929年には船の往来や農業の活性化を目的に、湖と海をつなぐ水の出入り口「湖口」が作られました。
オホーツク海の流氷が運んでくるプランクトンと、河川から湖に流れ込む森や山の栄養が混ざり合う湖は、汽水湖として絶好の漁場となっており、大正時代から牡蠣漁業が盛んに行われてきました。戦後には牡蠣の養殖が確立し、平成以降の牡蠣養殖は年間約1,000トンが生産されています。
冬は気温がマイナス15度から20度まで下がり、その寒さゆえに全湖面が凍る自然現象「結氷(けっぴょう)」がたびたび発生します。「サロマンブルー」と呼ばれる湖独特の青色をはじめ、夏の青空や燃えるような夕焼け、幻想的な結氷など、数え上げたらキリがないほどの自然美もまた、サロマ湖の魅力の一つです。
稚貝をロープに吊るし
海中で育てる牡蠣養殖
牡蠣の養殖にはいくつか方法がありますが、あいば漁業では、牡蠣のこども「幼生」がついたホタテの貝殻「稚貝」をロープにくくりつけ、海中に吊るして大きく育てる垂下式を採用しています。
わたゆき牡蠣は、1年ものと2年ものがある
あいば漁業では、「1年もの」と「2年もの」の牡蠣を育てています。
養殖を開始してから「1年目」に出荷するものを指します。
4月から養殖を開始し、その年の10月から翌年1月まで出荷が続きます。ぷりっとした小ぶりの身にうまみが詰まった、地元民から好まれている味わいです。
養殖を開始してから「2年目」に出荷します。
1年ものを出荷している時期も引き続き育て、翌年の10月から出荷します。一冬を越して夏を迎えると、さらに大きく育てるためにカゴに入れ替えます。1年ものに比べて1.5~2倍ほど大きくなり、重量もアップ。2年ものは濃い味わいが特徴です。
1年ものも2年ものも、出荷の時期によって味わいが少しずつ異なります。
たとえば1年ものの10月の牡蠣は、透明感のあるクセのない味。以降は、海中の栄養を蓄える時間が長くなるにつれて味わいが濃くなります。「10月の味が好きだから出荷したら教えて」「12月後半の牡蠣が好きです」といったように、出荷の時期をピンポイントでリクエストするリピーターもいるほどです。
おいしい牡蠣を育てるために
牡蠣は海中のプランクトンを栄養に養殖するため、エサは与えません。だからと言って、放っておけば大きく育つものでもありません。生育状況をこまめにチェックしたり、水温や牡蠣の重量の変化によって、牡蠣を吊るしたロープを、牡蠣が育ちやすい水深に上げ下げしたりといった“お手入れ”が欠かせないのです。
流氷が漂着する冬季であっても、凍り付いた湖上で作業しています。例えば、湖面の氷の層が厚くなると水中の温度にも影響するため、水中の牡蠣が凍らない水深まで、重石を使って沈めます。マイナスまで下がる気温の中、チェーンソーで凍った湖面に穴をあけて25キロもある重石を一つひとつ引きあげる作業は、骨が折れる重労働です。
「笑って食べてほしいから」あいば漁業が大切にしている3つの約束
購入者から「生牡蠣はロシアンルーレット」との声が寄せられたあいば漁業が、「ドキドキしながらではなく、笑って食べていただきたい」との思いから始めた“3つの約束”があります。
紫外線で減菌されたきれいな海水に24時間以上蓄養し、浄化した牡蠣を届ける
牡蠣は、呼吸しながら1日に約430リットルもの海水を吸い込んでいます。紫外線を当てた海水に1日以上つけておくことで、人体に害をなす細菌などを吐き出させ、体内をきれいにしてから出荷しています。
なお、調理するには大根おろしや片栗粉での下処理が一般的ですが、あいば漁業では水道水でさっと洗い、そのままパクッと食べてしまうのだとか。それほどまでに新鮮で清潔な牡蠣なのです。(減菌された海水は人体に影響はありません)。
紫外線で減菌されたきれいな海水を牡蠣とパックして出荷
減菌された海水は、牡蠣が育ったサロマ湖の水です。一緒に送ることで鮮度を維持しています。ちなみにむき身のパックの海水が濁っていない理由は、牡蠣の身に傷がついていない証拠。牡蠣の皮はとても薄く、殻の剥き方が悪いと身に傷がつき、うまみが流れ出てしまいます。殻剥き一つをとっても丁寧に行い、わたゆき牡蠣のおいしさを損なうことなくお届けしています。
一つひとつ殻を手作業でむき、身の悪いものは選別する
殻を丁寧にむいて身入りを確認して選別するため、やせた身や形の悪い身をお届けすることはありません。
わたゆき牡蠣の食べ方、保存方法
最後までおいしく味わえる、生産者ならではの食べ方と安全な保存方法をご紹介します。
半生で味わう。
牡蠣フライや昆布締めでしゃぶしゃぶに
あいば漁業のおなじみの食べ方が”半生”です。たとえば、フライにするときの牡蠣は、3つほどまとめて揚げます。すると外側はカリカリ、あつあつ。中はほどよくしっとりジューシーに仕上がります。
アヒージョでは、他の具材が煮えたころに最後に加えて、半生でいただきます。
昆布締めの牡蠣をしゃぶしゃぶしても大変おいしく味わえます。日本酒を含ませたキッチンペーパーで昆布を軽くふき、水気をとった牡蠣を挟みます。ラップして1日程度寝かせたら、半生程度にしゃぶしゃぶします。
ネギとポン酢をかけて小鉢にしたり、味噌汁に加えたりする方法も手軽においしく食べられます。
むき身の保存方法
賞味期限は発送日を含めて5日です。本州に配送する場合は2日かかるため、到着したら早めに食べきります。料理する際は、チャック付きのパッケージから食べる分だけ取り出します。パックの海水は捨てずに、一緒に冷蔵庫で保存します。