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殿様に愛された贅沢な味噌をご自宅で。志まや味噌の「御膳味噌」

味噌伝道師MISODOによる各地域の味噌と味噌を使ったおすすめ料理の連載です。今回は、徳島県の御膳味噌についてお話させていただきます。
前回まではこちら

今回ご紹介する味噌は「御膳味噌」

味噌伝道師MISODO 藤本智子

味噌伝道師MISODO 藤本智子

味噌、和食、健康、地域活性等をテーマに、行政や企業向けの講演会、学校や幼稚園等での食育活動を行う。株式会社ミソド代表取締役、一般社団法人みそまる普及委員会理事、みそソムリエ、味噌専門メディア「味噌プレス」編集長。

御膳味噌とは

阿波の名産品として知られる「御膳味噌」は、江戸時代からの伝統を受け継ぐ、格式高い味噌。大豆よりも麹の割合が多いためやや甘口となりますが、しっかりと熟成させているため、豊かな味わいと香りの良さが特徴です。御膳味噌は、辛口味噌と甘口味噌の両方の特徴を併せ持つ、全国的にも珍しい味わいの味噌です。

殿様に愛された贅沢な味噌

江戸時代、阿波の初代藩主の蜂須賀家政公は、「藍」の栽培を奨励し、一大産業を築き上げました。そして、藍の栽培の間作としてつくられたのが、「阿波目白大豆」です。阿波目白大豆は、良質で粒も大きく、大変風味のよい味噌に仕上がったといいます。また、米麹を贅沢に使用していたため、庶民には手の届かない憧れの味噌。蜂須賀公の御膳に供されたことから、「御膳味噌」の名がついたと伝えられています。

徳島県民の愛する“甘さと濃厚さ”

徳島県民は、甘口好み。しかし、九州の甘口とはまた少し異なり、濃厚さも重要で、まさに御膳味噌の特徴と重なります。地元では、現在でも変わらず御膳味噌が県内消費量の高いシェアを占めています。また、味噌汁以外にも、焼き味噌やおかず味噌として食べる習慣が、根強く残っています。

味噌伝道師MISODO 藤本智子のおすすめ料理

普段の味噌汁やおじやはもちろんのこと、御膳味噌は、一般的な味噌よりも口当たりがマイルドなので、そのままおかずとして食べるのにも最高の味噌。おすすめの2品を紹介します。

味噌おじや

味噌おじや

味噌おじやは、体調が優れないときや、外食が続いて体をリセットしたいときなどに最適。お好みで、野菜や鶏肉、卵などを入れると、一杯で、心も体も満足できる一品に。地元では、「おみいさん」という、味噌で味付けしたおじやが親しまれています。家庭によって味や具材が異なりますが、里芋や大根、人参が一般的です。入れる食材は、お好みで調整してください。

焼き味噌

焼き味噌

オーブン等でじっくり焼くことで、こんがりとした香ばしさが加わり、一風変わった風味を楽しめます。地元では、白味噌やすりゴマ、ねぎ、すだち、柚子の皮などを混ぜて焼くのが定番ですが、お好みでアレンジを。お酒のお供に、最高の一品になります。地元では、古くから、焼き味噌専用の「味噌焼き皿」が使われているほど、焼き味噌が親しまれています。

※本記事はにほんものストアにて2022年1月20日に公開された記事の転載です。記事の内容は掲載当時の情報です。

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