塩を使い分けるとよりおいしくなる理由
以前のコラムで解説したように、塩は1つ1つ味や形(食感)が異なるので、他の調味料と同じように、食材や料塩も食材や料理に合わせて使い分けてあげると、料理をよりおいしくすることができます。ポイントは、食材と塩の共通点を見つけてあげること。共通点があるとまとまりが良くなり、塩だけでコク(うまみ)が増して感じます。
料理にあう塩

塩を使い分けるメリットとは
もちろん、どの塩をどの食材に使っても料理を作ることはできますが、使い分けることによって2つ良い点があります。1つめは、食材の味を活かすことができること。食材と共通点を持つ塩を使うことで、その共通点である特徴が相乗効果によって強調されるため、味が強くなります。2つめは、少量でも塩をよく効かせることができることです。例えば、揚げ物に合うようなしょっぱさの強い粒が細かい塩を、味が繊細な野菜に使ってしまうと塩加減が非常に難しく、得てして塩のしょっぱさが勝って野菜の味わいが消えてしまいがち。逆に、野菜に合うようなしょっぱさがまろやかで粒が細かく馴染みやすい塩を揚げ物にかけると、いくらかけても塩が効かず、必要以上に量をかけることになってしまいます。
塩によって引き出される食材の特徴が変わる
また、食材の特徴は1つではないことが多いので、使う塩を変えると強調される特徴が代わり、1つの食材を様々な味わいで楽しむことができます。たとえばトマトなら、Aという塩なら甘味が強調され、Bという塩ならうまみが強調され、Cの塩だと酸味が強くなる、など。1つの食材や料理を食べながら塩を変えることで、食材の味わいを余すところなく楽しむことができるのも、塩にこだわる楽しさの1つです。ぜひ、食卓にいくつかの塩を用意して、試してみてください。きっとさらに食事が楽しくなると思います。
めいぶつチョイスで買える調味料・油の商品一覧を見る
※本記事はにほんものストアにて2021年7月1日に公開された記事の転載です。記事の内容は掲載当時の情報です。