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牛肉を味わい尽くす塩の楽しみ方

みなさん、こんにちは。塩の正しい知識や使い方、塩全般の魅力をお伝えする活動をしている、ソルトコーディネーターの青山志穂と申します。みなさんの生活がぐっと豊かにおいしく、そして健康的になる塩の使い方をお伝えしていこうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。さて、今回は第5回目。牛肉を味わい尽くす塩の楽しみ方についてご紹介していきましょう。
前回まではこちら

青山志穂

ソルトコーディネーター 青山志穂

一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会代表理事。塩の知識啓蒙のため、塩のプロであるソルトコーディネーターの育成のほか、国内外を飛び回りながら塩の基礎知識や使い方に関する講座を実施。メディア出演、執筆売場のコーディネート、商品開発、シェフとのコラボなど活動は多岐にわたる。

美味しい肉はまずは塩で

以前のコラムでもご紹介しましたが、塩で食べることによって、食材の持つ本来の味わいを楽しむことができます。近年、生産者の努力や流通の発展によって、おいしい牛肉が身近に手に入るようになりました。ソースで食べるのももちろん美味しいのですが、ソースの味で牛肉の味わいがマスキングされてしまうので、まずは塩だけで食べてみて、その牛肉の持つ特性を余すところなく楽しみましょう。

ポイントは「鉄」ただし部位によって相性の良い塩は異なる

ポイントは「鉄」ただし部位によって相性の良い塩は異なる

牛肉に合う塩に共通して合う塩の特徴は、「鉄分」を含むこと。鉄の酸味が牛肉に含まれる血液由来の鉄の味とマッチするため、最終的にうまみを濃厚に感じさせてくれます。ただし、一言で「牛肉」と言っても、部位によって肉質や味わいが異なるため、相性の良い塩も変わってきます。

簡単に言うと、脂身の多い部位はしょっぱさが強めの塩で、脂身の少ない赤身の部位はしょっぱさがまろやかな塩を合わせてあげるのがおすすめです。脂は非常にパワフルな味わいなので、塩もそれに負けない強さを持ったものを合わせてあげると、脂とちょうどマッチして、脂をさらりとさせてくれたり、口当たりをさっぱりとさせてくれます。逆に、赤身の部位では、しょっぱさの強い塩を使うとしょっぱさが勝ってしまい、ただしょっぱいだけの味付けになってしまいます。

どのくらい噛むのかで塩を使うタイミングも変わる

また、一般的にはサシの多い部位は柔らかいので噛む回数が少なくなり、サシの少ない赤身の部位は肉質がかためなので、噛む回数が多くなります。噛む回数が少ない場合は、食べる時に塩を振りかけると塩の味のほうが最後まで口の中に残ってしまうため、焼く時にかけて馴染ませてしまうのがおすすめ。逆に、肉質がかたい赤身の部分は、焼く時よりも食べる時に肉の表面にぱらぱらと塩をかけたほうが、咀嚼によって徐々に出てくる肉の味に塩がきちんとアテンドしてくれるので、最後まで最高においしく食べることができます。使う塩の種類と、かけるタイミングに、ぜひこだわってみてください。

※本記事はにほんものストアにて2021年9月2日に公開された記事の転載です。記事の内容は掲載当時の情報です。

「紡ぐめいぶつ」は、日本の各地で丁寧に作り上げられた品々と、その想いに共感する読者の感性を、文章で結びつける読みものです。
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